金融研究: 2009   

2009年8月10日月曜日

$20 per Gallon:高沸する原油とその後の世界




最近、$20 per Gallonていう本を読んだ。近年のピークオイル説の本では「なんでオイルの産出量が2、3年以内にピークを迎えるのか?」っていうテーマの本が多いのだけれど、、$20 per Gallonでは、「オイルの値段が1ガロン(4リットル位)$10や$20になった時にアメリカはどうなるのか?」っていうテーマで書いてあるのでとても新鮮だった。テーマが多岐に渡るのでざっと箇条書きにすると下記の通り。

現在のガソリンの値段は驚くほど安い。1ガロン$5だとしても、バドワイザーは$13 コーラは$8 エビアン$は7.5 と日常的に僕たちが買ってる物と比べてもまだまだ安い

燃費の悪い黄色いスクールバスは消える。アメリカの各州から生徒を集める州立大学は、地元の生徒の割合がどんどん増える。

USPSや警察の予算上昇は免れない。郵便局は郵便の値上げなどができるが、警察は値上げするという選択肢が無い上、現在も予算ぎりぎり。予算削減のため歩いてのパトロールが増える。

航空会社は当然苦しめられる。現在赤字の航空会社は潰れる可能性が高い。Jet BlueやSouthwest, Continental(Continentalは現在$5billionの赤字だが他の競合に比べると赤字額は少ない) は生き残る可能性が高い。また、ボーイング787は燃料費を20%削減できるので先行投資して787を導入できる企業は強い。(日本の場合、ANAは787をオーダーしているはず。)

鉄道会社は航空会社とは逆にこれから大活躍をする事になる。アメリカには日本、フランス、イギリス、韓国などに見られる高速鉄道が無い。実際にはあるが遅い。これからそういった高速鉄道の建設もあるかもしれない。

アメリカの各所に存在する小さい町は、いままではリゾートという売りで都市部から人を集め地価を上昇させてきたが、今後はそういう事が無くなる。ウォールマートにより依存した町になるか、川や鉄道などのインフラが整っている町は逆に栄える。

全国のギャンブラーを集めたラスベガスは、交通費の上昇により現在より大幅に規模を縮小せざるを得ない。ディズニーワールド、ユニバーサルランドなども同様に苦しくなる

Fedexと並ぶ運輸会社UPSは現在でもガソリン価格上昇に備えて、オペレーションのテスト、電気自動車でのテスト走行、ハイブリッドカーのテスト走行などを頻繁に行っており、勝ち組になる可能性が高い。

「フラット化する世界」という本で述べられている事とは逆に、中国からの製品は減り、現地での仕事が増える。


などなど、そんな事が書かれていた。これはアメリカの事なんだけれど、日本ではどうなるのだろう。アメリカと違って人口密度が高く、バスや鉄道、自動車などの使用率もすごい高い。航空会社ではJALにあまり望みは無さそう。心配なのは魚とか野菜の値段か。とにかく$20 per Gallonは読んでみる価値あると思います。




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2009年7月24日金曜日

2010年度アメリカ政府予算編成: インフォグラフィック

2010年度のアメリカ政府予算編成: インフォグラフィック

結構前に09年度アメリカ政府予算編成のインフォグラフィックを紹介したんだけれど、最近またそれの第二弾、2010年度のアメリカ政府予算編成のインフォグラフィックが発表されたみたい。今回のは前回に比べて変なテクノロジーを使ってるおかげで非常に見難い。

右上のメニューの右となりにフルスクリーンのボタンがあるから、それを押してフルスクリーンで見ると見やすいと思います。後、マウスをインフォグラフィック上に留めて2秒位すると、プラスのマークで作られたズームインボタンが出てくるのでそれで細かい所は見てください。




気になった点を纏めると、

1、合計は$1.421Trillionと前年度より13%の増加。

2、09年度から比べると国防費は2%増加
海軍は 5%増加
空軍は 1%増加
陸軍は 2%減少

3、予算不足分は$1,405Billion と 前年度より109%増加。(その前は352%の増加だった。)

毎年毎年予算不足分が2倍とか3倍とかの勢いで増えているっていうのは見過ごせません。税収を増やすのは無理だし、前に書いた米国債の行方という記事でも書いた通り、米国債発行も買い手が少なくなり米国債のオークションで半数近くをFRBが入札している様な状態。これから、ますます世界各国の米ドル、米国債離れが起きてくるでしょうね。

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2009年7月23日木曜日

金融危機後の世界の失業率:インフォグラフィック

金融危機後の世界の失業率:インフォグラフィック

前の記事でアメリカ各州での失業率に関して書いたけど、今回は世界での失業率に関してのインフォグラフィック。こうやって見るといかにヨーロッパの失業率が高いのかが分かるよね。特にスペインは失業率が18%とか、ドイツ、フランスも高い。実際に最近までスペインにいた友人の話を聞くとアメリカほど深刻そうでは無かったのだけれど、この数字はどういう事でしょう。

金融危機後の世界の失業率:インフォグラフィック
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2009年7月20日月曜日

金融危機後の主要通貨の推移:インフォグラフィック

金融危機後の主要通貨の推移:インフォグラフィック

金融危機後、ドルに対して世界の主要通貨がどのような反応を示したか描かれたインフォグラフィック。輸出に頼る日本にとってはうらやましくない状況だけれども日本円が強いね。通貨っていうのはシーソーみたいな物なのかな。通貨が安ければ景気を刺激するけど、景気が良くなれば通貨の価値も上がる。通貨の価値が上がれば輸出企業は苦しくなるので景気は鈍くなる。


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2009年7月10日金曜日

アメリカ各州の失業率:インフォグラフィック

アメリカ各州の失業率:インフォグラフィック
アメリカ各州の失業率、インフォグラフィックアメリカ各州の失業率のソース

現在のアメリカの失業率は9%前後。このインフォグラフィックでは、NYの失業率は他の州に比べて少ない様に見えるけれど、僕の周りでは解雇された人がすごい多い。本当に失業率の数値通り、10人に1人って位解雇されている様な気がする。

この間引越しをするためにトラックを借りにUHAULというレンタカー会社に行ったんだけど、そのビルの前には20人位のメキシコ人達がたむろしてトラックを借りる人達に何か仕事が無いか聞いて回っていた。どこもかしこみ本当に仕事が無いのだ。

ちなみに金融関連で書きたい事が無い時には、「マーケティング戦略研究ブログ」を書いてるのでチェックして見てください。


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2009年6月23日火曜日

南アフリカワールドカップとプラチナ相場

最近のインフレ懸念や、レアメタルの需要増を見込んで金、銀、レアメタルなどが騒がれている。そんな中でも特にファンダメンタルが強そうだなと思ったのがプラチナ。気づくの遅いよって言われるかもしれないが、とりあえず納得いくまで調べてみた。

プラチナといえば、とても頑丈な金属で長く使われても輝きが失われない、劣化しにくいという事で指輪とか宝石に使われている金属で、パラジウムとか、インジウムとか、名前も聞いた事の無い様なレアメタルに比べたらとても一般的な金属。

ところがプラチナは、とっても希少な金属で、30グラムの純粋なプラチナを抽出するのに10トンもの鉱石を採掘し5ヶ月以上の時間を費やさないといけないそうだ。その上、人類の歴史の中で採掘されたプラチナの量を合計しても、普通の家庭のリビングルーム2部屋分位に収まってしまう。

世界的に見てこのプラチナの使用用途は、自動車の触媒、宝石、プラグの電極、ハードドライブなどあるが、その中でも自動車の触媒の需要が非常に大きく全体の50%ほどを占める。


ただ、去年10月の暴落以前にはプラチナの高沸が続いたために、自動車業界でも他の代用品パラジウムを使い初めプラチナの需要は落ち着いてきていた。実はこの触媒の事が良く分かっていないのだが、自動車の触媒にはプラチナを使用したディーゼル微粒子フィルター(DPF)とプラチナとパラジウムを併用したディーゼル酸化触媒(DOC)の2種類があるらしい。


DOC(diesel oxidation catalyst) はエンジンから出る一酸化炭素と炭化水素を酸化するのに使われる触媒。ただ、DPFとは違い粒子状物質を取り除く機能は弱い。

DPF(Diesel Particulate Filter)は、(ディーゼル パティキュレート フィルタ)の略で、ディーゼルエンジンの有毒な排出ガスのうち粒子状物質(トラックの黒い排気ガスみたいなの)を取り除く装置。という事で、DPFは既存の車にも設置できる触媒であり、日本でも2003年の排ガス規制の時にはこのDPFがバス、トラックなどに取り付けられた。


この二つの触媒の内、代用品パラジウムが利用できるのはDOCだけであり、DPFの方では、効果的な代用品は今の所即効性がある代用品は見つかっていない。三井金属若しくは鉱山がプラチナよりも安価な銀を触媒にする技術を暖めている事を発表するも実現は2012年以降との事であり、完全にDOCに代わる物が出来るかどうかは未知数だそうだ。

三井の触媒に関する記事のソース


とういう事で自動車関連のプラチナの需要は今回の金融危機の影響で自動車販売が落ち込む事が予想されているが、欧州では、排ガス規制のEURO5が2009年から2010年初頭にかけて発効され欧州で販売されるほぼ全てのディーゼル車はプラチナを使用したディーゼル微粒子フィルターの装着を余儀なくされるため、プラチナの需要が下がる事は無い。

下記の田中貴金属の需給レポートのグラフを見て頂ければ分かる通り、過去の需要と供給のバランスを見ているとここ5年位は需要の方が多い。

プラチナの需要と供給


供給面を見てみると、金、銀などの金属はある程度供給国が分散されるんだけど、プラチナはほとんど分散されていない。南アフリカが全世界のプラチナ産出量の約80%をしめ、第二位の産出国はロシアでその割合は、12%ほど。

その世界の供給量の80%を占める南アフリカでは、実は問題が山積み。FXのスワップ金利で稼ごうとしている方ならご存知の通り、高金利といえば南アフリカランド。

政策金利が長年7%前後と非常に高金利。 こういった状態では、新規鉱山開発など膨大な借り入れを行わなければいけない第一次産業は設備投資もしにくいし、そもそも南アフリカは2001年頃からエネルギー不足問題に悩まされ、2008年には度重なる計画停電が起きている。

09年4月のロイターではこんな記事があった。重要な所を抜き出して要約すると下記の様な感じだ。


題名: South Africa says Still Facing Major Energy Crisis
邦題: 南アフリカは大きなエネルギー問題に直面している。

"The recent lack of blackouts has led to the assumption that our energy situation has been resolved," Sonjica said."Unfortunately this is far from the truth. We are in trouble unless we all begin to take responsibility for our habits of energy wastage."

南アフリカのSonjica エネルギー相によると、近年の停電の減少は我が国のエネルギー問題が解決したかのように憶測されてきた。

だが、残念ながら、そういった憶測は真実からはほど遠い。私達は未だ問題の最中にあり、エネルギーを浪費する習慣をとってきた責任を負わないといけない。


Two years ago, Sonjica urged South Africans to save 10 percent of their electricity usage every year for the next five years but so far energy savings were way below that, she said.

2年前、Sonjica エネルギー相は国民にこれからの五年間、毎年電気使用の10%を抑えるよう呼びかけたのだが、今の所、省エネは予定通りにはいってない。


Sonjica said a healthy electricity reserve margin was about 17 to 20 percent, to ensure that sudden changes in demand or supply and power-plant maintenance do not cause blackouts. Eskom said in January the reserve margin was about 8 percent, and has said its long term target is 15 percent.

Sonjica エネルギー相は急激な電力需要や供給不足、発電所の点検による停電を起こさない様にするための、電力備蓄は17%から20%と言っている。 ところが、電力会社Eskom(南アフリカの95%に電力供給している会社)は、現在の電力の貯蓄はおよそ8%であり、長期的なターゲットは15%と発言。


Mines, some smelters and big industrial operations have been receiving about 90 to 95 percent of their power requirements since the blackouts in January last year.

鉱山、精錬業者、そして大きな工業施設では、去年の1月の停電から、90%から95%の所要電力を供給されている。


The government offered a mea culpa, saying it ignored warnings from experts to build new power plants. It has warned that the crisis could last until 2013, but added that plans to host the 2010 Soccer World Cup should be unaffected.

政府は新しい発電所を建設すべきという専門家の警告を無視した事を認めました。また、これからエネルギー問題は2013年まで続く可能性があると述べた上で、2010年のワールドカップの開催は問題が無いと付け加えました。


Eskom plans to spend 343 billion rand ($37.19 billion) on a five-year investment program, to boost power generation.

電力会社Eskomは発電を底上げするためにも、37.19億ドルを5年間の投資プログラムで使う予定。


参照元 ロイター


そう、上記の記事を読めば分かる通り、南アフリカは電気が無い!それじゃぁ、他の国から電力は借りられないのか??

実は2008年4月のAfrica Newsの記事 によると借りてる。

Eskom is negotiating to buy an additional 250 megawatts of electricity per day from Hydroelectrica de Cahora Bassa, which runs the giant development in Mozambique's northern Tete province, HCB Chief Executive Paulo Muxanga said.

HCB currently provides 1,100 MW of power to Eskom, which has been forced to cut power across South Africa since the beginning of the year. The resulting blackouts caused large mines to shut down for five days and pushed precious metal prices higher.


Eskonは一日250メガワットの電力をモザンビークの電力会社、Hydroelectrica de Cahora Bassaから購入するための交渉をしているそうだ。モザンビークの会社HCBは2008年の4月から電力不足に陥っているEskomに対して、現在1100メガワットをEskomに提供している。停電によって鉱山が5日間停止してしまったおかげで、希少金属の値段が値上がりしてる。



1メガワットは100万ワット。日本の一世帯あたりの電力消費量は一年で3600キロワット。あんまり電化製品のなさそうなアフリカという事で、一年で1800キロワットと考える。そうなると、年間で約61万世帯の電力を余分に供給出来るって事だ。

ワールドカップでの海外からの観戦者50万人って事は、15万世帯くらいに換算できるのか。暑いクーラーを効かせたい真夏に短期間で約15万世帯近くの人が集まったり、スタジアム、ホテル、他のインフラ運営などを考慮に入れると、まだまだ完全に安心という訳にはいかないと思う。


さて、プラチナからずいぶん離れてしまったが、要するに南アフリカは電力会社も鉱山も精錬所も超高金利で供給を拡大するための設備投資はしにくいし、電気が不足してるから鉱山や精錬所を100%稼動する事すらできない。

さらに、電力供給事態が追いついていない状況で、今頃37.19億ドル投資するかもって言ってる状態だし、何よりもこのEskomという会社は2008年の8月時点で世界銀行やらにお金を借りてる訳で資本が無い。そして極めつけは、来年のワールドカップ。

一時的な状況にせよスタジアムは完成させないといけないし、世界中から短期間に多くの人が集まる大イベント、サッカー関連での電力供給、治安の強化、インフラの稼動と、今の南アフリカの状況を見てるとプラチナの更なる供給を期待するには、非常に心細い。

という事で、ファンダメンタルだけを見れば、プラチナが良さそうだなと思いました。


日本でプラチナを買う場合は、アメリカドルとの為替変動も関係があるので、円高ドル安の局面では有利になる。僕は長期的に円高ドル安になると見てるのでこれもプラスの要因になりますね。


後もう一つ、日本で買う場合は、田中貴金属のG&Pプランナーがよさそうですね。年会費、保管費無料で、お手ごろの手数料のみで積み立てができるのでお得だと思います。注:投資は自分の判断で行ってください。後、税金の事を考えると現物取引よりETFが良さそうです。


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2009年6月20日土曜日

Federal Reserve Bank Fraud 連邦準備銀行の陰謀

Federal Reserve Bank Fraud 連邦準備銀行の陰謀


日本語字幕版はこちらから

最近見つけた動画、アメリカの中央銀行であるFederal Reserve Bank がどの様な流れで設立され、世界にどんな影響を与えてきたのかというビデオ。

戦争、暗殺、バブルの崩壊など色々な事に関わってきたと言われる国際金融資本に反対するために作られたビデオなので非常に陰謀論色が強い。

個人的には、陰謀が事実かどうかという事はあまり重要では無いと思う。このビデオで言っていることが本当かどうかを確かめるのも大変だし、陰謀が本当だったとしてもこれほどの巨大な力の前に、個人や少数のグループで立ち向かう事は相当労力がいる。

そんな事よりも米国ドル、日本円、ユーロなどが名目紙幣であり、裏づけも無く信用だけで保っている通貨である事を理解する事。

FRBや日本銀行などの中央銀行の手加減次第では、インフレが起こり名目紙幣の価値が廃れてしまうリスクがある事。

そして、個人でも希少金属である金や銀などを保有する事でリスクに対して備えれるって事を理解するのが重要なんじゃないかと思う。


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2009年6月18日木曜日

金融危機:アメリカ政府の救済額予算 インフォグラフィック

アメリカ政府の救済額予算 インフォグラフィック
アメリカ政府の救済額予算

今回の金融危機で準備されているアメリカ政府の救済額予算合計12兆ドルの内、約3兆ドルがどの様に使われたかがわかるインフォグラフィック

右側に伸びている矢印が既に使われた予算で、下に伸びているのがこれから使われる予定の予算。そして、下に溜まっている水がまだ使われていない予算、8.7兆ドル。

アメリカのGDPが大体14兆ドルだから、それと比べるとものすごい額の予算だよね。今のカリフォルニア州の不足している予算21.3億ドルなんてこのグラフから考えてみれば小粒なんだから、さっさと救済しちゃえば良いのに。と思ったのは僕だけでしょうか。


今回のインフォグラフィックのソースとは違うので多少数字が違うけど、救済額の詳細はCNNでも更新されてます。

CNN救済額の詳細

作成者は、以前記事にしたAIGの救済のインフォグラフィックをデザインしたニコラスさん。


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2009年6月15日月曜日

全世界のGM従業員数と売り上げ インフォグラフィック

全世界のGM従業員数と売り上げ
全世界のGMの従業員数
先日潰れたGMは、新会社でのリニューアルに向け、全体の34%にあたる21000人の従業員の解雇を計画中。

という事で、イギリスのGUARDIANのサイトに世界中でGMがどれほどの従業員を抱えていて、どれだけ売り上げがあったのかっていうインフォグラフィックがあったので紹介します。

日本ではGMって言えば、アストロとハンマー位しかイメージ無いんだけど、韓国や中国では雇用が多い所を見ると日本よりも人気があるのかな。


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米国債の行方

先週は、中国、ロシア、ブラジルなどが700億ドル相当のIMF債権の購入計画を発表し、米国債の利回りは上昇、米ドルも98円代前半から97円台の前半にまで下がっていた。そんな中、先日の12日金曜日は我らが日本の与謝野馨財務・金融・経済財政担当相が「米国債に対する信認はいささかも揺らいでいない」と発言したため10年債利回りは前日比8ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下して3.79%、そしてドルも97円台後半から98円40銭近くに盛り返してきた。

「米国債に対する信認はいささかも揺らいでいない」

「ドルの基軸通貨体制は揺らがないと思う」


本当にアメリカとの心中を狙っているのか、瀕死のアメリカをリップサービスで助けたいのか、ワシントンから命令が下されたのか、冗談で言ってるのか、真意は良く分からないが与謝野さんの発言はマーケットに非常にインパクトがあった。

そんな先に、ゼロヘッジというブログで与謝野さんの主張を180度覆す様なおもしろい資料を発見したので、抜粋。

FRB公開市場操作

上のチャートは、最近3ヶ月のFRBの公開買い付けの記録。だいたい32億ドルがこの2週間で買われている。青いチャートがその日にどれだけ買い付けが行われたか、赤い部分が今までにオペで買われてきた国債の合計額。大体、2009年の6月10日時点で150億ドルちょっと。10日単体の買い付けでは3億ドルちょっと。

今までにオペで買われてきた国債の合計額の推移を見てると、たった一ヶ月で50億ドルも増えてる事になる!

09年3月時点で、日本は686億ドル、中国は767億ドル保有してて、一ヶ月で大体20億ドルづつ増えてるんですが、それよりも多い!IMFが債権を出せば、当然さらに需要は減るだろうし、このままいけば、1,2年で米国債の最大保有者は中国でも日本でもなくてFRBって言う事態になる。

FRB公開市場操作

こちらのデータは、Federal Reserveがどの程度の金額をオークションにつぎ込んでるのか?実際どの程度落札してるのか?が分かる。

As the data indicate on the day of the $19 billion in 10 Yr UST, the Fed was concurrently bidding on almost $11 billion (of which $3.5 billion was accepted) of what most likely were 10 years: more than 50% of the full Treasury auction.

上の10年債の19億ドルのオークションがあった6月10日のデータが示す様に、FRBはオークションの50%以上にもなる11億ドルを入札し、その内の3.5億ドルを落札していた。

Furthermore, the day before, the Fed purchased $7.5 billion in 3.5 - 5 years after submitting nearly $30 billion in bid requests.

さらに、2日前の6月8日に、FRBは3.5年~5年の米国債を約30億ドルの入札の末に、7.5億ドル落札。

オークションの50%に入札して、その5分の1を落札って相当やばい状態だよね。さらに、今年中には、まだ1000億ドル以上の米国債がオークションに掛けられる予定との事!

ただ、こうやって公開オペでもしないと次から次へと供給されるから需要が追いつかないし、売り圧力がすごくて、長期米国債価格の下落、利回りの増加に歯止めが利かないんじゃないんだろうね。


与謝野さんの言う通り、米ドル国債の信用は揺ぎ無い!なぜなら、買い手がいなくなってもFRBが全部買い取っちゃうから!でも、米ドルが基軸通貨であり続けるかは。。。


もっと連邦銀行公開市場オペの推移を知りたい方は、こちらから。

日本と中国の米国債の購入推移はこちらから。



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2009年6月14日日曜日

アメリカ倒産企業比較 インフォグラフィック

アメリカの倒産企業比較 インフォグラフィック

アメリカ倒産企業比較

10月のリーマンブラザーズ倒産以来、数々の倒産が起こった。新聞を見てると、数多くの数字が出てくる。公的資金$30billionとか、$691billionの救済とか、$1trillionの予算とか。

正直、30億ドルとか、1兆ドルって言われてもピンと来ない。数字がでかすぎると、比べる対象が無くて数字の感覚が麻痺してしまうのは僕だけでは無いはず。GMがでかいのは分かるけど、リーマンと比べてどの程度大きかったのか?クライスラーと比べたらどれくらいだったのか?そんな疑問を持った時にこのインフォグラフィックは良い指標になるかなと思った。円にしてくれればより正確に比較できるんだけど。

後、インフレ率などは考慮に入れられていないかもしれないかもしれないので古いデータは参考にならないかも。



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2009年6月12日金曜日

トレンダライザー:Googleの革新的統計解析ソフト

トレンダライザー Googleの革新的統計解析ソフト
Googleの革新的統計解析ソフト、トレンダライザー

昨日、統計アニメーションソフト、ギャップマインダーっていうサイトを見つけたんだけど、これがおもしろい!このソフトは、スウェーデンに拠点を置くギャップマインダー財団が、2007年にグーグルに買収されてそれ以来開発を進めてきた統計のソフト。

今は便利な世の中で、こんなデータが欲しい!って思えば、
政府とか国連の機関とかが統計のデータのサイトに行けばすぐに見れる。

国別人口とか、出生率、平均寿命、GDP、特許の数、経済収支、石油の消費量、CPIとかね。

ただ、そういうデータを過去に遡って他の国々のデータと比べたりするのは至難の技だよね。

数字を見て、チェックして違うページに行って、また数字見てとか。。

そこで、開発されたのが、このトレンダライザー、

何が出来るかっていうと、各種統計データを過去から未来の推移を動画で見れるんだ。

例えば、1960年ごろから2006年までの国別の石油の消費量と人口数の関係が見たい!と思ったら、このサイトで左のバーで石油の消費量、右のバーで国別人口数を選んで、プレイを押すだけで、瞬時に動画にしてくれる。

まぁ、何に役に立つの?って聞かれたら特に思いつかないんだけど、非常に知的好奇心をくすぐられるサイトだなと思ったので、紹介してみた。



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ブラジル、ロシアとIMF債権の購入の計画を発表

この間、中国、IMF債券を最大4兆9000億円購入の検討という記事でこれが各国でドルでの外貨準備を減らす動きが加速する起爆剤になるのでは?って書いてたけど、今日ブルームバーグを見てたらブラジル、ロシアと続々とIMF債権の購入計画を発表してた。

ブラジル、ロシアとIMF債権の購入の計画を発表

この記事の一部を抜粋すると、、、

The IMF board may consider late this month or in July the proposal to sell the notes, which would be the fund’s first issue,IMF spokeswoman Conny Lotze said today by e-mail.

IMFのスポークスマン Conny LotzeのEmailによると、IMFの理事は今月末か七月中に初の債権発行に向けての計画を検討する可能性があるとの事。

Officials from the BRIC nations are scheduled to meet June 16 in Yekaterinburg, Russia,where they plan to discuss the status of the dollar as the world’s reserve currency.

BRICの国の政府高官達は、6月16日にロシアのYekaterinburg にて会合を行う予定でそこでは、世界の基軸通貨、ドルの地位に関しての議論をする予定。 


Alexei Ulyukayev, first deputy chairman of Bank Rossii, saidRussia would sell some of its $140 billion of Treasuriesto make room for the purchase of the IMF bonds.


Bank Rossiiの副議長、Alexei Ulyukayev, は、ロシアはIMFの債券を購入するために$140億ドルの米国債の一部を売るだろう。と言っている。

BRIC nations can’t pull out of the Treasury market because there “aren’t a lot of alternatives out there that are AAA rated,”

Spegel said. “With their reserve levels so high -- $2 trillion from China -- where are they going to put their money?”David Spegel, head of emerging-market strategy at ING Groep NV in New York.


NYにあるING Groepで新興国の市場を担当しているDavid Spegelは、「彼らの外貨準備は多すぎる。中国からの$2trillion、どこに彼らのお金を預けるんだ??」「BRICの国は米国債市場から抜け出す事は出来ない。なぜなら他にAAAのレートをされているような代替があんまりないからだ。」と言ってる。


そして、ロシアとブラジルは20億ドルの債権の購入を計画しているとの事。

まぁ、これは計画の発表ってだけであって、いつどの様にIMFが債券を発行するのか分からないけれど、各国からプレッシャーが掛かっているのは確か。IMFから債権が発行されBRICsなどの新興国が実際に購入した時に、さらに米国債、米ドルの価値が下落していくんじゃないのかな。


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2009年6月10日水曜日

金融危機の原因 インフォグラフィック

Anatomy of collapse - 金融危機の分析- っていうインフォグラフィックを見つけた。

金融危機の原因

時系列で何が起こったのか見れると分かりやすい。ちなみに作者は、アメリカ政府の予算についてのインフォグラフィックを作ったJess Bachman。


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