米国債の行方 | 金融研究   

2009年6月15日月曜日

米国債の行方

先週は、中国、ロシア、ブラジルなどが700億ドル相当のIMF債権の購入計画を発表し、米国債の利回りは上昇、米ドルも98円代前半から97円台の前半にまで下がっていた。そんな中、先日の12日金曜日は我らが日本の与謝野馨財務・金融・経済財政担当相が「米国債に対する信認はいささかも揺らいでいない」と発言したため10年債利回りは前日比8ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下して3.79%、そしてドルも97円台後半から98円40銭近くに盛り返してきた。

「米国債に対する信認はいささかも揺らいでいない」

「ドルの基軸通貨体制は揺らがないと思う」


本当にアメリカとの心中を狙っているのか、瀕死のアメリカをリップサービスで助けたいのか、ワシントンから命令が下されたのか、冗談で言ってるのか、真意は良く分からないが与謝野さんの発言はマーケットに非常にインパクトがあった。

そんな先に、ゼロヘッジというブログで与謝野さんの主張を180度覆す様なおもしろい資料を発見したので、抜粋。

FRB公開市場操作

上のチャートは、最近3ヶ月のFRBの公開買い付けの記録。だいたい32億ドルがこの2週間で買われている。青いチャートがその日にどれだけ買い付けが行われたか、赤い部分が今までにオペで買われてきた国債の合計額。大体、2009年の6月10日時点で150億ドルちょっと。10日単体の買い付けでは3億ドルちょっと。

今までにオペで買われてきた国債の合計額の推移を見てると、たった一ヶ月で50億ドルも増えてる事になる!

09年3月時点で、日本は686億ドル、中国は767億ドル保有してて、一ヶ月で大体20億ドルづつ増えてるんですが、それよりも多い!IMFが債権を出せば、当然さらに需要は減るだろうし、このままいけば、1,2年で米国債の最大保有者は中国でも日本でもなくてFRBって言う事態になる。

FRB公開市場操作

こちらのデータは、Federal Reserveがどの程度の金額をオークションにつぎ込んでるのか?実際どの程度落札してるのか?が分かる。

As the data indicate on the day of the $19 billion in 10 Yr UST, the Fed was concurrently bidding on almost $11 billion (of which $3.5 billion was accepted) of what most likely were 10 years: more than 50% of the full Treasury auction.

上の10年債の19億ドルのオークションがあった6月10日のデータが示す様に、FRBはオークションの50%以上にもなる11億ドルを入札し、その内の3.5億ドルを落札していた。

Furthermore, the day before, the Fed purchased $7.5 billion in 3.5 - 5 years after submitting nearly $30 billion in bid requests.

さらに、2日前の6月8日に、FRBは3.5年~5年の米国債を約30億ドルの入札の末に、7.5億ドル落札。

オークションの50%に入札して、その5分の1を落札って相当やばい状態だよね。さらに、今年中には、まだ1000億ドル以上の米国債がオークションに掛けられる予定との事!

ただ、こうやって公開オペでもしないと次から次へと供給されるから需要が追いつかないし、売り圧力がすごくて、長期米国債価格の下落、利回りの増加に歯止めが利かないんじゃないんだろうね。


与謝野さんの言う通り、米ドル国債の信用は揺ぎ無い!なぜなら、買い手がいなくなってもFRBが全部買い取っちゃうから!でも、米ドルが基軸通貨であり続けるかは。。。


もっと連邦銀行公開市場オペの推移を知りたい方は、こちらから。

日本と中国の米国債の購入推移はこちらから。



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