アメリカの金融救済額合計 | 金融研究   

2009年4月29日水曜日

 アメリカの金融救済額合計

今年の2月にブルームバーグで
アメリカの納税者は救済プログラムで9.7兆ドル(970兆円)のリスクを負うっていう記事があった。


アメリカの納税者は救済プログラムで9.7兆ドル(970兆円)のリスクを負う


Troubled Asset Relief Program での700億ドル(7兆円)の予算があるというのはわかったけど、
この2月のブルームバーグのニュースみたいに9.7兆ドル(970兆円)とか、そういう単位の話って出てこなかったんだよね。今回の救済計画でどれだけの合計予算が組まれているのか、今までに合計でどれだけの支出があるのか、全然明確じゃなかったし。そう思ったのって僕だけ??アメリカではこの報道ブルームバーグでしか見なかった気がするんだけど、日本では報道されてるのかな?


とにかく、メジャーなニュースではこの数字見てないから、ゴシップなのかなと思った。

今日、初めて9.7兆ドルの意味が分かった!CNN moneyで発見したこの表。

TARPの他にもFederal Reserve Rescue Effortsとか
Federal Stimulus Programとか
FDIC Bank Takeoverとか
色々とある訳だ。それプラス
Fannie MaeとFreddie Macの救済がある。

これを全部足すと、全部で9.7兆ドル(970兆円)の予算っていう説明がつく。


ちなみに表の中の
COMMITEDは法案化された予算。
INVESTEDは既に投資されてる予算。

 アメリカの金融救済額合計


この表を見てみると、予算は約1050兆円、すでに投下された予算は約270兆円との事だ。

予算が$10.5Trillion (1050兆円)で、$2.7(270兆円)は配布済み。

下のグラフは、連邦銀行のサイトにあった前年比で何%のお金が供給されてるかってグラフ。2008年にグラフが直角に右肩上がりなのが見える。この灰色のパートが以前に起こった景気後退を起こしてる時期だ。1920年からのデータなので、1930年代の恐慌のデータも入っているはずだが、前年度に比べてこんなにドル供給されるっていう前例が無い。


アメリカ金融、ドル供給



ここまで通貨供給されるって事は、何かしらのインパクトが無いといけない。貨幣インフレが起こると言われているけど実際の所どうなのか。直感的な話だと、通貨を印刷して不良資産の対処、非効率な企業を援助する訳だから、このドルの価値っていうのを著しく下げるはず。ドルの信用を売って対処をしているって事なんだから。さらに、救済していく企業はAIG、GM、Fannie Mae, Freddie Mac, Citi Group, と赤字を出している企業。こういう赤字を出してる非効率的なところにお金を投資していくっていうのは間違っている気がする。企業は黒字を出す効率性があってこそ、雇用を排出し、税金を生み、社会の役に立てるんだから、何も生み出さない非効率で将来性の無い企業は潰すべきでは無いのか。また、国が事業を作って雇用を創出するって感覚も良く分からない。効率的な事業はそんなに簡単に創出できるものなんか?それなら、既存の効率的な企業に対して低利子での融資を増やして既存の企業の強化、間接的な雇用の創出を目指すべきなんじゃないかと思う。


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