デザインがビジネスのUSPになる? | 金融研究   

2009年4月26日日曜日

デザインがビジネスのUSPになる?

最近日本からの友人がNYに来てくれて、
大量にお土産を貰った。


長浜ラーメン長浜ラーメン

白い恋人



ようかん



後、めんたいこ。




別にNYでも日本の商品は沢山売ってるし、そんなに日本食に飢えてる訳でも無いんだけど、
普段、ここまで日本の高級なお土産に触れないせいか、非常に感動した。
彼女と涙を流しながら食べました。笑 まさとさん、ありがとう。


まずは、ちょっと見てよ。
このヨウカンのパッケージ。


高級感がでる箱の重厚さ。
そして、一つ一つ丁寧に梱包されてるから、こっちまで大事に食べようという気になる。
どうやって食べるか迷わせないシンプルな説明。
そして、食べやすいし、食べてる間も手が汚れない。
食べでもその味にまた、感動。笑

とらや 小形羊羹14本入



次は、おなじみ白い恋人。

ヨーロッパの南アルプスを思わせる。
丁寧にシールを剥がして蓋を開けてみると、そこには、
白い恋人が何で白い恋人と呼ばれているかのストーリーが書いてある。


賞味期限の回収して、そのまま出しても食べたいよ!笑

博多の長浜ラーメン。

うまそうなラーメンの写真に、シンプルなコピー。

「コシのある細面と、
三日間かけて仕上げた
豊かなコクの
とんこつスープ。」

触った瞬間に箱が念入りに頑丈に作られているのが分かるし、コーティング加工されているせいか手触りもいい。
重厚感とラーメンの写真のせいで、箱の中には麺とスープの元、生姜位しか入ってないのに、新鮮なネギとかチャーシュー
とかも入っている様に錯覚してしまう。


もちろん、アメリカでもこういう風に丁寧にパッケージングされている商品は、あるよ。
Tiffany Channel,Apple とかね。

でも、日本の商品って言うのは、全商品と言っても良いほど、完全に綺麗なパッケージングされてる。
100円位のお菓子から、高級品まで。

写真も魅力的だし、
箱の手触り、
箱の重さ、
商品を惹き出すコピー、
手に取ってみたくなる商品名。



世界での企業の競争の中で、
機能性で競争して機能性では差別化は難しい事が分かった、
金額で競争して金額での差別化は難し事が分かった。

そうなると、最後はデザインで勝負をするしかない。

日本は世界の中でもこの「デザイン」が非常に強いと思う。

そして、このデザインという部分は中々他の国が、瞬間的に真似できる物では無いと思うんだよね。

これは僕の持論だけど、芸術とかデザインセンスってのは、家族とか社会を
通じて代々少しづつ、継承されて積み上げて行く物だと思うんだ。

そして、この「社会的芸術性」っていうのは、国自体がある程度長い期間、豊かで余裕が無いと
育たない。明日の食い物を心配する様な状況にある場合、芸術とか言ってられないし、
戦争とかが多い場合は、芸術とかより、金とか銀とか小さくて絶対的な価値のある物に集中するはずだよね。

日本は第二次世界大戦とか昭和時代には色々な混乱に巻き込まれてきたけれど、
江戸時代の300年、明治、大正と比較的、本島の住民は平和に暮らし、芸術を大切にしてきたはず。

それがこのデザインの競争力を生んでいると思う。

デザイン性で有名な他の国もそういう歴史を持っていると思う。


デザインや、ファッションと言えば、イタリアも有名だ。
フェラーリ、ランボルギーニ、グッチ、ブルガリ、プラダ、アルマーニ、
フェラガモ。。。
芸術でも、オペラとか音楽では、有名だよね。

彼らの歴史は僕は全く詳しく無いから、平和じゃないのか、違うのか、何も言えないけれど、
写真で見る限り、コロセウムや、ベネチアの町並みとかを見る限り、大昔の建物が綺麗に残っているから、
比較的、平和だったはずだ。

こういう歴史が、芸術性を作りだして、社会の一人一人の人に染み着いて、商品やサービスとなって
現れてくるんだ。

ちょっと、海外に行った人なら、わかると思うんだけど、日本のコンビニと世界中のデリとじゃぁ比べものにならない。
日本人の服装の平均的おしゃれ度も、他の国の平均水準から行ったら相当に高いよね。

また、世間の目を気にする国民性だから、そのセンスの社会的標準ってのがグングン上がる。

これは世界の中でも稀だよ。


会社の中の一人が、デザインのセンスを持っていても始まらない。商品を作るには、
産業用デザイナー、コピーライター、写真家、マーケティング部、商品開発部、最終的な判断をする人、などなど色々な人間が加わって最終的に商品が出来る。

それぞれが、デザインのセンスを持っているから、最終的に最高のパッケージングが生まれるんだ。
これは、国全体、社会全体にそういうセンスが浸透していないと、まず出来ない。


非常に抽象的な話だが、デザインを競争の要因としていく事を経営者が理解する事が重要だとおもう。
日本にいると当たり前だから分からないが、世界ではこれが強い競争力になるはず。

僕の英会話教材も、パッケージデザインには奇抜な
デザイン、パッケージングを採用するつもりだ。
まだ全然、出来上がってないんだけどね。笑

そして、アートについて語ってるくせに、ブログが、読みにくくてダサいとか考えないように。笑


ちなみに、今日話したことは、
似た様なことが、ダニエルピンクの A whole New Mind って本に書いてある。
日本では大前研一さんが訳しているみたい。

デザイン、コピーラィティングの重要性を説いて、それらの感性を研ぎ澄ますには、
どんな本を読んで、どんな美術館に行けば良いのかが書いてある。







ちなみに英語版はとても読みやすい。なぜかというと、セクション毎にメッセージが明確だし、サマリー、本を読んだ後にやるべき事とかがリスト化してあるから。
中級レベルなら良い英語の練習になると思う。気になったら、読んでみて。


証券口座

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2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

ハイコンセプト、名著です。絶対に読むべき本の1つと思ます。

ボクも最近「デザイン」に凝ってます。
極論言えば、人は「デザイン」しか求めていないと思う。「機能」を追いかける時代は終わったと思う。
「機能」が充実した現在、「機能」を大きな差別化要因とすることは難しい。特にB to Cは。

ビジネスも新しいfieldへと動いてますよね。

akirano13 さんのコメント...

コメントありがとうございます。そうですね。本当に良書だと思います。この本を読んで以来、デザインなどにも注意が向く様になりました。目的をビジネスの利益追求に限らず、芸術性やデザインを楽しむという視点が出てくるので、そういった視点を持てたという事で僕は良書だと思います。

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